「おはようございます」
「――って、直クンジャージなんて着てどうしたの?」
「今日は、サークル室の大掃除をします!」

 パン、と打たれた手と開会宣言。確かに前々から届いていたメールには、この日は汚れてもいい服で来た方がいいですとは書かれていたけど、ここまで大がかりな掃除大会とは。

「えー!? 年末でもないのにー!」
「年末になったところでやらないだろうからね。さ、みんなで荷物を出そう。紗希先輩、一緒に機材を解体しましょう」
「機材を解体するなら、1年生の子にも見てもらった方がいいと思うよ」
「そうですね。なっちゃん、紗希先輩と一緒に機材を。ボクはその間に重いものを運んでおきます」