高ピー先輩が有無を言わさずメシ食いに行くぞとか、甘いモン食いに行くぞとかってアタシを拉致するのはたまにあること。急な誘いも、アタシのスケジュールを大体把握されてるからだと思う。
 今日やってきたのは美味しそうな匂いが漂うトンカツ屋。店内には活気があって、食べる意欲もどんどん上がっていく。さて、どんなカツを食べようか。ちょうどお腹空いてたんですよねー。

「高ピー先輩メニュー見なくていいんですか?」
「俺はトンカツ定食に飯大盛りって決まってんだ」
「スタンダードタイプですね」
「お前の場合、悩むくらいなら全部食うっつー選択肢もある分、必要なのは思い切りだな」
「さすがにそこまでのお金は持ち合わせてませんー」