「いっちーせんぱーい」
「はーい。あっ、果林にタカシ。どうしたの?」
「毎度お馴染み母の日でーす」

 果林先輩に連れられやってきたのは伊東先輩の住むマンションの一室。最寄り駅からは少し歩くけど、一回も曲がる必要のない実にわかりやすい道のり。
 毎度お馴染みと言うけど果林先輩は2年生だし、言うほど「お馴染み」でもないみたいだ。でも、母の日イベントということでMBCCの母の異名を持つ伊東先輩へ感謝する日という体らしい。