「それでね、やっぱりプロの番組を聞いて意識を高めた上でこれから放送制作に携わる上でのモチベーションを上げてもらってね」

 延々と続く大演説は終わる気配がなく、アタシたち対策委員は正直みんなその話にうんざりしていた。もしこれが前の対策委員の人がしてくれるタメになるアドバイスなら歓迎していたと思う。
 野坂から聞いていたからいつかはこの瞬間が来るだろうとは思っていたけど、まさか本当に対策の会議に乗り込んでくるとは。向島の三井先輩という爆弾が火のついた状態でこっちに回ってきた、そんな状況。