そういうことだから、考えといて。そう言われてその話を持ち帰る。俺が何を考えなくてはいけないのかと言えば、放送部にいるなら必ず通る班編成のこと。
 今はシゲトラ先輩とマロ先輩にお世話になっていて、何となく俺はこの2人の先輩がいる班でやっていくものなんだろうなあと勝手に思っていた。そこに話が降って湧く。

「――ということなんですけどシゲトラ先輩、どうしたらいいんですか俺」
「まあ、何にせよこの時期に声がかかるってのは名誉なことだぞゲンゴロー」
「そういうものなんですか」
「いや? 実力も未知数なこの時期に、正式に班の一員として迎えたいって声をかけるのはなかなかない。パートもあやふやだし」