「越谷さん、飲みましょう」
「お、おう。それはいいんだけど、お前まさかその状態で来たのか」

 目の据わった顔はうっすら赤く、手には酒瓶。いつも提げてるワンショルダーバッグも何が入っているのか知らないけどパンパン。臭いでもわかる、2軒目の様相。

「さすがにチャリは押してきました。最近チャリの法律変わったじゃないですか」
「あ、いや……まあ、上がってくれ」
「お邪魔します」