「朝霞ー、助けてくれー」
「寄るな」
「頼むー、一生のお願いだ!」
「春学期だけで3回目だな」

 班のブースに入ってきた朝霞クンがバタンと扉を閉めても、外ではカリカリと扉をひっかくように助けを求めて啜り泣く声が漏れてくる。いいの、と聞いてもほっとけの一点張り。
 もちろんこの場合、ミーティングルーム自体の扉は開いていて、傍から見れば異端な光景ではあるよね〜。だけど、部活の場で朝霞クン―流刑地の主―に縋ろうとするとかある意味勇気ある行動だよね〜。