電気の消された部屋で煌々と光るテレビ。手元には簡単なお菓子と飲み物。映画館のように、と言うには少々グレードは落ちるけれど、秋の夜長の文化的な活動としては悪くない。

「じゃ、再生するな」

 家主の朝霞君がプレイヤーに円盤を飲ませ、再生ボタンを押す。これは星ヶ丘の映画研究会が作った作品だそうだ。どうして僕がそれを見ることになったのかって? 事の発端は三井のやらかし。