「それでは、我らが伊東美弥子サンがめでたく22歳の誕生日を迎えたということで、ここに誕生会を開催します!おめでとうございまーす、かんぱーい!」

 かんぱーいと声が響くのは、大学から徒歩5分のところにあるアパート、コムギハイツの駐車場。……って言うか、何で俺の部屋? 確かに駐車場は広いし、奥の方にも結構なスペースがあるけれどもだ。

「鵠っち、大学から近いとこういうことも茶飯事だよ」
「そーなんすか……」
「尚ちゃーん、そっち準備どーおー?」
「ばっちりっすよー、つか手ぇネギ臭い」
「しょうがないよ、うち包丁触るなって言われてるし」