「うわっ」
「すごい風ですね」

 ビョオッと音を立てて、ものすごい勢いで風が抜ける。授業が終わってサークル室へ行こうと裏駐車場を抜けようとしていたうちとノサカは、条件反射で目を守る。
 すると、目の前にはひらひらと、何か四角い物が飛んでくるじゃないか。何となくそれをキャッチしてみれば、ラミネート加工された紙には「春」とだけ大きく書かれていた。