「ぎにゃああああ」
「深谷さん、これは画像ですし、ヘビではなく植物です」

 またやってる。これが実苑とマミさんのいつものやり取り。
 淡々と話すこのちっこい男子、浦和実苑はオカルトとかに興味がある1年で、アタシの同期。得意なのは立体作品で、石膏とか紙粘土、針金なんかをいつもぐにゃぐにゃこねこねと扱っている。ちなみにヘビが好き。
 ひいいと部室の隅っこで震えてるのが、深谷真実さん。ネコ好きが高じて仲良くなった2年生の先輩。得意なのは風景画。画材は多岐に富んで、油絵や水彩、色鉛筆などをそのときの気分で変えている。ちなみにヘビが大嫌い。