「スマホの予備バッテリーオッケー、ICレコーダーオッケー」

 飯野の部屋に急に呼び出されたかと思えば、どこへ出かけようとしているのか、荷物の準備に付き合わされている。ゲームで築かれた要塞のようなこの部屋は、いつ来ても落ち着かない。

「というワケで高崎、俺の勉強に付き合ってくれ」