「いやー、暑いねえ」
「とか何とか言いながら人の部屋に転がり込むからには、何かないの?」
「はいどうぞお麻里様、アセロラローズヒップティーでございます」
「ありがと」

 春夏のダイは、仕事が落ち着いているから割とふらふらしている。秋冬は通信端末の仕事の他にやってる司会業やDJ業がメインになってくるから、それはそれでふらふらしている。
 ふらふらしながらアタシの部屋によく転がり込んで来ているから、アタシとダイのことを知っている人からはヒモだなんだとよく言われる。ただ、本当にヒモだったらとっくに切ってるよね。