「終わりました!」
「それでは、結果を発表する」

 今日は、綾瀬に対するB番適性検査を行っている。綾瀬の“機械音痴”は本当に機械音痴なのか、その他B番に必要な資質などを見るという目的がある。検査はオレと、公平を期すため春山さん立ち会いの元で行われる。
 綾瀬が情報センターに自称研修生として居着くようになって久しい。新年度を迎えると春山さんもいなくなるし、土田は恐らく戦力としてカウント出来んだろう。場合によっては綾瀬のスタッフ登用を視野に入れねばならん状況にあった。
 機械音痴の文系がセンターのスタッフになった前例はない。文系というだけなら春山さんもそうだが、この人はそれなりにマシンに強いし粗暴な学生からの脅しに負けない眼力がある。果たして綾瀬はどうか。