「なーんでテメーがいるんだ、萩裕貴」
「すみません萩さん、戸田には萩さんのことを伏せて伝えてました。こら戸田、言葉に気をつけろ」
「いや、気にするな朝霞」

 卒業式の後、いつものようにいつもの店で。今回は山口も純粋に飲み専で、店員としての仕事はしない(と言うか、大将がさせてくれなかったそうだ)。朝霞班と越谷さんという、流刑地の面々で。いつもと違うのは、そこに萩さんがいること。
 萩さんが個人的に俺たちと顔を合わせて話がしたいと言ってくれたらしい。ただ、戸田は重度の幹部アレルギーだし、萩さんは流刑地送りにされた代の幹部ということもあっていつも以上に刺々しい。