「あっ、“髭”の豆菓子だー! ねえタカティ見て、すっごいよ豆菓子の山!」
「えっ、これって豆菓子の袋なの?」

 とある日、サークル室に入ると何やら小袋が大量に入った袋がある。一緒に来たハナちゃんが目を輝かせて、豆菓子豆菓子とはしゃいでいるけど俺には何のことやらさっぱり。

「タカティ知らない? “髭”っていう珈琲店。元は向島ローカルだけど、最近全国にもたくさん出来てるでしょ?」
「紅社にも出来てるとは聞いたけど、行ったことはなくて」
「ドリンクを頼むと豆菓子がついてくるんだよ。その豆菓子だよこれ」
「こんなにいっぱい!?」