その作業は熾烈を極めていた。ああでもない、こうでもないとペンは紙の上を行ったり来たり。無駄に線ばかりが引かれて真っ黒。多少の事情には目を瞑らなければ、何事も前には進まない。半ばやけくそだった。

「えっと、この子はゴティの班かな?」
「ねえ待って野坂、そこに星大入れたら星大3人になる」
「野坂、白河とベル、部活でも同じ班なんだけど合宿でも同じ班にする? そもそも同じ大学の同期のミキサーを同じ班に突っ込むのかと」
「星ヶ丘はそういうのがあるのか。班同士のNGコードみたいなのは今のうちだぞ」
「幹部系の班は基本流刑地NGだからコイツとコイツをアタシんトコに入れるのはアウト。コイツも反体制寄りだから先の2人とダブるのNG。アタシとはオッケー。コイツは中立だから誰とダブっても大丈夫」