あれだけ賑やかだったのがまるで夢だったかのように静かになった公園。ヒグラシがカナカナと鳴いている。夕方6時、空はまだ明るい。だけど俺はまだ夢うつつ。
 ステージも、その後の班長会議もすべてが終わって、朝霞クンは腰が抜けたようにすとんとベンチに座り込んだまま動かなくなってしまった。よくあるステージ後の気絶にも似た――ううん、今回は意識がある分まだいい。

「朝霞クン、まだ帰らない?」
「ん……帰ろうとは思ってる」
「立てる?」