今年の夏は酷暑であるとしきりに言われていた中で、僕たち定例会は向舞祭のスタッフとして駆り出され、練習の日々を送っている。盆過ぎまでの辛抱だけど、それは果てしなく長い道。

「うー、暑いよー」
「だらしないぞ大石。まだまだこんなモンじゃないぞ」
「だって暑いんだもん! 陸の上だもん! 俺は朝霞とは違うんだもん! プールに行きたいよー、拷問だよー」
「ちーちゃん、暑いって言えてるうちは多分大丈夫。圭斗を見て。死んでるから」
「伊東、勝手に殺さないでくれるかい」
「でも、限りなく瀕死だな」
「うん。見るからにしんどそうだもん。圭斗、大丈夫?」