「アンタ、何か面白いことを画策してるんだってな」
「ん?」

 浅浦クンからの問いに、みやっちはスプーンをくわえたままその大きな目をきょろりと動かしている。机に並ぶオムライス、それにサラダとミネストローネ。浅浦クンの部屋に招待されてのディナー。

「関さんから聞いた。何か伊東を大祭の女装ミスコンに出そうとしてるとか」
「ああ、そのこと」
「アンタのことだから高校時代のリベンジめいた執念かと思ったんだけど」