「おはよーございまーす、しょぼーん」

 サークル室にやって来るなり、ハナちゃんはしょぼーんで始まった。しょぼーんというのはハナちゃんの口癖なんだけど、いきなりしょぼんってことは何か悪いことでもあったのかな。
 タカシとエージは事情が気になるのか、挨拶を返すなりいきなりしょぼんなんてどうしたと首を傾げている。うん、俺もちょっと気になるし、そのまま聞いちゃって。

「ハナ、どうしたんだっていう。いきなりしょぼんとか陰気臭いべ」
「何か良くないことでもあった?」
「手が痛いんだよー、見てこれしょぼんでしょ?」
「うわっ、ひでー痣だっていう」
「ホントに痛そうだね。どこかにぶつけたの?」