「はー、疲れたわー」
「ホントだな。ラジドラ組はどうなった」
「知らんけど、りっちゃんとこーたが漫才やっとんとちゃうの」

 MMPでは、今期の活動の集大成となる作品制作に取り掛かっていた。それが俗に年末特番と呼ばれるもので、1時間くらいになる大作だ。過去にはラジオドラマの超大作が作られたり、盛大な企画番組だったりと形式は様々。
 今年の年末特番は30分程度のラジオドラマと30分の通常番組で構成される。律とこーたがラジドラ脚本の最終チェックと収録を担当、俺とヒロはその通常番組の方を担当することになっていて、今はロビーでその打ち合わせをしていた真っ最中。
 ここのところ、ヒロのサークルに対するモチベーションが凄まじかった。先輩方からは覚醒状態にあるとまで言われていたのだけど、一応秋学期の間はそれが続きそうで安心したのは言うまでもない。急に「やっぱやーめた」などと言われようものなら。