「や、夜間遅くに大変申し訳ございません……」
「いや、災難だったな」
「あの、急拵えですし高い物でもないのですが、よろしければどうぞ召し上がってください」
「何か、悪いな」
「いえ。急に転がり込ませていただくのに、手ぶらというワケにも」
「と言うか、どういう状況だったんだ? ヒロの課題に付き合うってのは聞いてたけど」

 12月25日、月曜日。俺は今年度最後のサークルが終わった後でヒロの課題に付き合わされていた。サークルに対するやる気には満ち溢れていたヒロだったけど、覚醒していたのはサークルだけ。授業に関してはいつも通りふらふら。課題もいくつ溜めこんでいたか。