「ホントにめちゃ食うなー」
「米を食べないと食べたうちには入りません」
「ノサカ何ドヤ顔しとんの。こんなんを無芸大食ってゆーんや」
「くっ……ヒロめ好き勝手言いやがって! お前なんて留年してしまえ」
「ノサカてボクに対する脅し文句のパターンないよね」
「語彙力なんか付けさせなければよかった」

 今日はゼミの先輩である磐田先輩のお宅に招かれ、前原先輩やヒロといった面々で鍋パーティーが開かれている。今日で今年の授業は一段落したということで、明日のことなんか考えなくてもいい自由な大会となっている。
 磐田先輩は台所でせっせと準備をしてくれているし、いざ鍋の前に座っても、鍋のお世話をしてくださっている。圭斗先輩ほど美しい手際ではないけれど、磐田先輩の人柄もあってよりほっこりするような気がする。