「あっ、林原さんこんにちはー」
「どうした川北。今日は非番だろう」

 いつものように呑気な顔をした川北が、いつものようにのほほんとした様子で事務所にやってきた。事務所の扉の前には、背丈は川北程で黒いジャケットを着た黒縁眼鏡の男。センターではあまり見かけん感じの奴だ。
 今は粗方の授業が終わった放課の枠。先述の通り川北は非番だ。オレは春山さんによって無理矢理入れられている月に2〜3回の受付の日で、正直川北にA番を変わってほしいという気持ちでいっぱいだ。