「すみません麻里さん、突然お誘いしまして」
「圭斗さんがお酒と角煮を用意してくれるってことは……何かあるんでしょ?」
「さすが麻里さん、察しがいい。それはそうと、乾杯しましょうか」
「マーさん、ご飯ある?」
「あるある」

 さて、やってきました村井おじちゃん宅。僕は角煮の鍋と簡単なお酒を携えて。これから始まるのは緊急会議ですよね。ちなみに家主の村井おじちゃんは何でもない飲みだと思ってますよね現段階では。
 僕が麻里さんと話し合いたいのは他でもない、菜月さんのこと。バイト中に仕入れた情報によれば、それらしい女の子がタンデムで朝帰りしてきたとのこと。いや、何かもう気になってバイトだのサークルどころじゃなかったですよ。