「ど・ち・ら・に・し・よ・う・か・な、て・ん・の・か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り」

 何もないところで指を右に振り、左に振っている高木の様子が面白い。その表情が何を占う様子でもなく、無表情だからだ。

「高木、お前は高速バスに当たるまで何度だってやるんだろっていう。「どれにしようかな」やるまでもねーべ!」
「おっかしいよね、何回やっても新幹線に当たるもんね。あっ、青春18きっぷも選択肢に入れよう」
「はいはい、何遍やっても意味ねーけどな」