「芹ちゃん23歳のお誕生日おめでとー!」

 その声とともにパンッとクラッカーがひとつ弾ける。しかしそれを鳴らした人と比較すると、主賓、そしてオレの温度差は激しい。あまり盛り上がらないことに対し、主催の青山さんが不思議そうにしている。

「――って、芹ちゃんもリン君もテンション低くない? ねえ」
「何故オレが春山さんの誕生日を祝わなければならないのかと」
「和泉、正月は地元の悪友とずっと飲んでて胃腸の調子が悪いって言ったよな?」