「あっ高崎、ちょうどいいところに」
「げっ」

 エムシスボックスでテスト関連情報を引き出してたら、ヤバい奴に見つかった。赤茶色のミディアムヘアが揺れ、ニコニコとした目は決して笑っていない。狩人の目と言うのがいいだろう。

「俺に何の用だ、デレツン」
「デレツン言うな」
「はいはいスイマセンでした」
「ねえ、晋哉知らない?」
「生憎、飯野の所在はこっちが聞きたいくらいだ。残念だったな」