「あっ、タカちゃんおはよー!」
「あ、果林先輩おはようございます」

 第1食堂2階の食品購買で見かけたタカちゃんの手には、パックのお好み焼き。100円という値段の割に厚くておいしい、学生の味方。せっかくだし一緒にと誘うと案外簡単に釣れる。

「果林先輩は何を」
「アタシこないだから無性にロールケーキが食べたくてさ」
「ロールケーキですか? コンビニとかでも売ってますけど」
「コンビニのロールケーキじゃ小さいじゃん」
「普通の人にはあれくらいがちょうどですけどね」
「だからね、アタシのお目当ては……これです!」