「それじゃあ、朝霞班へのゲンゴローの歓迎会を開催しまーす! かんぱーい!」
「かんぱーい」

 場所は、洋平がバイトしてる居酒屋。ゲンゴローはご丁寧にもまだアルコールは飲まないのだとコーラでの乾杯(まあ、本来はそうあるべきなんだけど)。
 部内ではみ出し物の流刑地とまで呼ばれている朝霞班だけに、配属されて喜ぶ人間なんてまずいない。案の定、その話は聞いていたのかゲンゴローも不安げな顔をしていた。
 ゲンゴローがなぜこの朝霞班に配属になったのかと言えば、こないだ行われた初心者講習会の場で他校の人と積極的にコミュニケーションを取っていたから。不穏分子ではなく、友好型のはみ出し者。