「おざーっす! よう高木」
「あ、エイジおはよう」

 ごくごく普通に挨拶をしているように見えるこの光景に目を細めるのは伊東。ちょっと前までは見ることの叶わなかったそれだけど、初めてっつーワケでもないのに何遍見ても感動してやがる。
 そもそもMBCCの扉を叩くのはどこか変わった奴が多いのだ。全員と仲良く出来るだなんて思わない方がいい。この高木とエージにしてもちょっと前までは同じ空間にいようが互いの存在を消してたくらいだ。