「高崎ー、通りかかったなら一緒に飯食わない?」
「おう」

 火曜の昼、今日は量り売りで何のおかずをどのくらい取ろうかと考えながら歩いていると、目的の建物の方からかかる声。岡崎由乃だ。
 岡崎は俺と同じMBCCの3年アナで、第2学食に比べて明るすぎなくて落ち着くという理由から、第1学食で飯を食う習慣がある。そんな習慣があるならと頼んでいるのがMBCCでやっている昼放送を実際に聞くこと。
 俺も毎日大学に来てるワケじゃねえし、飯野との兼ね合いもあるから第1学食でばかり飯を食ってるワケじゃない。岡崎の方も快く引き受けてくれてるのだから問題は何一つとしてないはずだ。