「ねえりっちゃんこーた、何かノサカの弱み握っとらん?」

 またしかし物騒な頼みごとですねヒロさんは。よくよく考えなくてもそれをネタに野坂さんを脅してテスト対策を何とかしようという魂胆でしょう、さすがの薄っぺらさですね。

「野坂の弱みだったら、講義中や休み時間も一緒にいるヒロの方が多く持ってンじャないスかねェー」
「ノサカ鈍いからちょっとやそっとじゃダメージ食らわんのやよ! 何か致命的なヤツちょーだい!」
「致命的なヤツすか……ンなモンがあったら自分が欲しースわ」
「そもそもヒロさんは、野坂さんの弱みを握って何をしようと?」