「たーかピーせーんぱーい! おーい、せんぱーい」
「果林先輩、さすがにそろそろ留守なんじゃ」
「ビッグスクーターがあるんだからいるでしょうよ。たーかピーせーんぱーい!」

 インターホンを鳴らして応答がなければドアを叩けばいい。それはまさに今現在押し掛けられている人がいつもやっていること。だけど果林先輩はまるで借金取りがするかのように絶え間なくドアを叩くんだ。