「ん…う―…」
もぞもぞと布団が動く。
人の家だと言うのに、相変わらず彼女はいつでもどこでも図々しい。
タローは黙々と隣ではだけた布団から覗く白い首筋を見つめながらそう思った。
彼 と 彼女 の 観察日記 。
やけに温かい。そして眩しい。
思わず両腕で瞼をカバーすると、何やら大きな掌に邪魔された。
そのまま頭の上で拘束される。
そして、かなり久々の感覚が首筋を――って。
「ぎゃああぁあ!」
瞬間、蛙の潰れたような断末魔の悲鳴が初夏の爽やか空に高く響いた。
「うるさ…」
湯野が飛び起きると、拘束していた手は簡単に消えて、首筋に触れた柔らかな感触も離れていく。
別にそれはいいとして!
(よくはないけど。)
「え!な、ななんで桐島!つかいま首!首舐めた!」
なにすんだ、桐島!
ぺろり、とした感触が今も首筋に残っている。
というかちょっぴり反応してしまった気がする。
なんてことだ!
多分赤くなっている首筋を押さえながら動揺してよく解らないことを口走る湯野。
そんな彼女にタローは無情に壁に掛かった時計を指差した。
「もう10時なんだけど」
湯野はあ、と呟いて肩を竦める。
そう。昨日、彼と約束したのだ。
朝食を作って一緒に食べる約束。
彼女は彼がした先程の不埒な行為への怒りを収めて素直に謝った。
「あ、う。すみません」
「俺、風呂入るから。いい加減起きてご飯くらい食べさせて」
「うー…りょーかい」
居心地の良いベッドから名残惜しげに降りる湯野。
「あ。それと」
不意にタンクトップを脱ぎながら、タローはすいと湯野の耳元へ囁いた。
「胸、意外に大きいんだ?」
あんた、ずっと俺の背中に抱き付いてたんだけど。
あくまで無表情なタロー。
あまりにあからさまなセクハラ発言に湯野はぽかんとしたままだ。
そんな彼女の反応が面白くて、ついくつくつと笑う。
そして笑いながらタローは被害を被る前に、バスルームへ消えていった。
我に返ってわなわなと震える湯野。
次の瞬間、
「し……
死んでしまえこの色魔ぁあああ!」
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
シャンプーの泡が排水溝を流れていく。
その様子を目を細めて眺めながら、タローはふと先程の湯野を思い出して低く笑った。
寝ている時は普通に可愛いのに、起きたらこの有様。
というか先程の首筋の件のお陰で、アノ声が可愛いことを発見。
かなりご満悦のタローである。
因みに湯野が今、タローの部屋にいるのはこんな理由があった。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥
書いちゃった!
こちゃーん(←)ネタが終わる前にこんな軽い下ネタ書くとかどうなんだ。
でも続きます。書きます。
たろさんと湯野さんのだっこネタ絶対書きます。
鳴海さんも書くと思う。←
(そして更に露骨な感じになる予感)
シリアスばっか書いてると唐突に自分の趣味に走る、それがわたし。←
そしてこんなところで補足。
・タローと四人組は地元一緒でタロー以外は小学校からずっと一緒。
・タローも地元一緒だけど学区が違って小学校は別。
・湯野たんは一駅向こうの町の隣町。
・自転車で一時間くらいだけどもっぱら電車で来る
・湯野たんの住む町の方がドのつく田舎
因みに設定として湯野たんは定時制から全日制に転校していますが、実際はフツーに出来ないそうです。
逆は有りみたいですが。
どちらにしろ、出来ても一年留年します…かも。←
(単位が足りないから)
そして彼等の通う高校名
・鳳城高校
(略して城高※シロコー)
昔の自分のゴテゴテした名前スキーが哀しくなります…。
ああ!この四人好きすぐる!
(鳴海さん、たろさん、湯野たん、貴巳の魔の悲恋組)
gdgdとソォオオリィイ!