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【SSS】踏み出す景色とファン!ラン!

 2月の中頃にはゼミの卒論発表合宿が控えていて、その準備のためにテスト期間が過ぎてからも足しげくスタジオに通う日々。テスト期間が過ぎているから学内に人は疎ら。歩きやすいのはいいことだけど、人がいないから寒さが身に染みる。
 今日は来年から佐藤ゼミに正式配属になる1年生に対する合宿の説明会もあったようで、タカちゃんも大学に来ている。お腹もすいたし何か食べに行こうかーと学食に向かって歩いていたときのこと。
 緑大は体育系の大学だから、こんな時期、こんな中でもジャージやスウェットの人が歩いてるとかは全然普通。だけど、向こうからやってきたジャージ姿の男子はアタシとタカちゃんがよく知る子だったワケで。


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【SSS】野暮な数字

 テスト期間ともなるとうちのように授業を休むことの多い連中もみんな揃うからか、食堂の人口密度が凄まじい。とは言え、テスト期間だからこそ座席の確保は逆に簡単だったりもする。
 それというのも、テストは開始から30分が経過すれば教室からの退室が認められる。うちはテストなんて良くも悪くもパパーッと書くことを書いて出てきてしまうから、人がまばらな状態の学食で悠々場所取りをすることが出来る。

「よーう菜月、いたいた」
「あっ真希来た。場所取っといたぞ」
「さすが、音速の筆を持つ菜月」
「何だその二つ名」


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【SSS】愚民と愉快なラブ&ピース

「さァーて、緊急に集まってもらったのは他でもありヤせんわ」

 向島大学でもテスト期間に入った。しかし、テスト期間にも関わらず律からの召集がかかり、不穏な感じで始まったMMP2年会議。緊急に話し合わなければならない用事に心当たりのない俺たちは、何が始まるんだと戦々恐々。

「どうした律。わざわざテスト期間に集まるような重要さなんだろうな」
「や、自分的にはこっちのが緊急すわ。非常事態としか言いようがないス」
「りっちゃんが言うんやからそうなんやろ。ボクも割とテストはどーでもえーわ」
「いや、お前は留年がかかってんだからテストも重要だろ」
「土田さん、本題を進めていただいていいですか」
「そースね。愚民ども、4年生追いコンっつー行事の存在は知ってヤしたか」


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【SSS】沼の縁では背後に注意

「みやっちい! 聞いてくださあい!」

 どっちかの家の玄関先でいつもやってる井戸端会議。井戸端会議っていうのはまだいい響きなのかもしれない。基本はターン制のジャンルトークですね。うちとみなもはオタク友達なんだけど、ジャンルかぶりがないから相手の話を聞くのが基本。
 みなもはテストが終わってまた引きこもり始めたらしい。それで最近はまた新しいジャンルにドカバマりしてるとかしてないとか。みなもは本当にジャンルの守備範囲が広いと言うか、広く深くズブズブ行くのがとんでもない。


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【SSS】炊事場の内緒話

 今日は楽しい楽しいカレーパーティーの日。菜月さん特製カレーを、最近ではいつもの愉快なメンツになりかけている朝霞君と山口君と一緒に食べる会だ。別名、例の米を消費する会。まだ残ってるんですね、抽選で当たった米が。

「おーい、圭斗ー、なっちー、何か手伝うかー?」
「いや、朝霞君と山口君は座って待っていてくれていいよ」
「山口にはおいおいだし巻きを作ってもらうからなー」
「は〜い、まかせて〜」

 台所には、僕と菜月さん。朝霞君は辛い物が食べられないということもないけれど得意ではないとのことなので、今回は菜月スペシャルはなし。普通のカレーライスをいただくことに。
 今日はそれぞれの思うカレーのおともを持ち寄ってもらった。朝霞君は温玉を、山口君はチキンカツを持ってきてくれた。僕は福神漬けなどの薬味類だね。え、菜月さん? カレーを用意していただいていますし。あと、お米を当てていただいてますし。


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