行事予定のホワイトボードを前に、仁王立ちをする林原さんがいつにも増して威圧感を放っていた。ずもももも、とか、ゴゴゴゴゴ、といった音まで聞こえてきそう。
 対して、おはよーさんといつものように現れた春山さんは少し上機嫌なようだった。土産が欲しいなら早めに言えよと年末年始の帰省を心待ちにしているらしい。もうそんな時期なんだなあ。

「春山さん、浮かれるのは結構だがアンタはテスト時期にシフトに入ってるんだろうな」
「あ? 私がテストごときで金策をやめるように見えるか」
「見えませんが、卒業が怪しいので一応」
「テメーナメてんのかこの野郎、就職する気はないが単位と卒論は余裕だ」