あれだけ学祭学祭と慌ただしく過ごしていたのに、それを通り過ぎてしまうと静か過ぎる。サークルも代替わりを迎え、第9期MMPは律を代表に活動していくことになった。
 良くも悪くも圧倒的存在感の3年生が一線を退かれ、MMPはさぞかし寂しくなる。誰もがそう思っていた。そう、今この瞬間までは。なんて、ベタなパターン過ぎて。

「よーし野郎共、缶蹴りの練習だ!」
「おー」
「……あの、圭斗先輩缶蹴りの練習とはこれ如何に」
「緑ヶ丘とはもう話がついてるんだ。緑ヶ丘主催で2校の合同飲み会。その後に向島主催の缶蹴り大会が開催されることに決まったよ」
「ナ、ナンダッテー!?」