アタシが派遣でよく行ってる倉庫が繁忙期に入った。よっぽど無理な日以外は朝から夕方、場合によっては残業もアリのフルで入ってる。アタシの他にも派遣の人が何人かいるし、バイトの人もいつもより多い気がする。

「はああ〜っ」
「どうしたのちかちゃん」
「あ、伊東さん」

 そんな中、浮かない顔をしてるバイトの子がひとり。年が近いという理由でそこそこ仲良くやってるちかちゃん。歳は1コ下。仕事も出来るし体力もある。その上愛想までいいということで社員さんやパートさんにも可愛がられている。
 そんなちかちゃんがこんなに大きなため息をついているからには、きっと何かあるのかもしれない。体力は人一倍あるちかちゃんだけに、もう疲れて動けないとかではなさそう。お腹すいたのかな。