その電話を受けてしばし。みるみるうちに春山さんの表情が曇って行く。それまではニコニコしてて、俺にもお茶を淹れてくれたりしてすごくご機嫌そうだったんだけど、今では右足が主の居ない椅子をガタンガタンと蹴っている。

「なーあリンよォー……冗談にしちゃァー、ちーったぁ性質が悪くねえかァー、なぁー。全然笑えねーんだよなァー」
『冗談でそんなことを言うか』
「で? 用件は何だっけか」
『明日のシフトに代わりに入ってはもらえんだろうか』
「お前、明日が何の日かわかってないワケじゃねーよなー」
『ええ。わかっていて言っていますが何か』
「リンテメー表出ろや! 上等だこの野郎ぶん殴ってやる!」