続きいきまーす(`・ω・´)


翌日、目覚ましの音で目が覚めて窓を見れば若干曇り空。天気予報では曇りのち雨。ついてないな〜なんて思いながら隣で間抜けな寝顔の雨野さんを起こしにかかる。揺する揺する、起きない、隣でドッタンバッタンしようが掃除機かけようが微動だにしないのだから揺するだけでは起きなくて当たり前。なのでいつも起こし方は上に乗って体重をかける、それで起きないのなら最終手段の鼻と口を閉じてしまう。そうすれば確実に起きるから、でも最終手段を使えば確実に不愉快そうにする。
とりあえず起こして、準備、のはずがベッドでぬくぬくごろごろちゅっちゅっ、ふと時計を見やれば30分以上経過していてお互い流石にと思いのろのろと行動しだす。
雨野さんがシャワーを浴びている間にパパッとメイクをすませて、お互い似たような服を着て、髪の毛をセットして、変なところがないかお互いチェックして、雨野さんは一服へ、私は戸締りの確認、香水を付けて、お揃いの指輪をお互い左の薬指に付けて、靴を履き、傘を持つ逆の手で指を絡ませて繋げば準備オッケー。

バスやら電車やらを乗り継ぎ水族館に到着!この頃には空の機嫌も悪くて大号泣。まあ、館内だからあまり関係はないのだけど。
いつ見ても、どこの水族館でも、このワクワクは止まらない。優雅に泳ぐ魚を見ながら、あれはどの魚かな、あいつじゃない?などと言葉を交わしながらゆっくりと進んでいく。
もう春休みだからなのか、水族館はカップル率が高くて、カップル多いね、なんて言えば繋ぐ手の力が少しだけ強くなりながら俺らもそうだろ、なんて返された。
イルカショーが始まる、と館内放送が流れた瞬間いっせいに人はそっちに行ってしまって、私たちの周りはガランとした。それみよがしに私たちはイルカショーには行かず混んでいない水族館をゆっくりと堪能。水槽を見てアテレコして笑いあったり、写真を撮ればここの角度の方がと教えあったり、毎回水族館に来ては同じことをしてるのだけど全部飽きることはない。
全て見終わればちょうどお腹も空いていて、軽く食べようかとポテトとフランクフルトを2人で分けて食べる。少し満たされたところでそろそろ、と水族館を後にする。

朝食べていなくて中途半端に食べたものだから余計にお腹が空いてきてしまって、でも今食べると夕飯が入らなくなる、なんて思いつつも空腹に負けて結局がっつり。

目的が水族館だったので、達成したらやることをなくしてふらふら。洋服みたり、でもめぼしい物はなく帰ろうか、とおつまみ程度のものを少しだけ購入して帰宅。

歩き疲れたからか、天気が悪かったからか、帰宅したらどっと疲れが出てしまってスウェットにすぐに着替えてベッドへダイブ。
頭を撫でながら優しい声色で、大丈夫?疲れた?ちょっと寝る?と聞いてくれる雨野さん。
抱き締められて近寄った身体から伝わる体温が、少しだけボリュームを落としてくれる声が、ゆっくり撫でてくれる手が、すべてがひどく心地よくていつの間にか私は夢の中へ。
起きたのは2時間くらいが経過した頃、そのまま雨野さんも一緒に寝てたみたいで、軽く揺さぶって起こせば熟睡ではなかったのか思いの外早くに目を覚ました。まだ眠たげに細められる瞳を見ながら、おはよう、と言えば返ってきたのは私を心配する言葉。体調大丈夫?しんどくない?、と。本当にどこまでこの人は優しいの、と思いながら大丈夫だと、心配してくれてありがとう、の意味を込めながら軽くキスを落とす。それに安心したのか、珍しく胸元に顔をぐりぐりと埋めてくるから今度は私が撫でてあげて。満足したのかゆっくり顔を上げて笑ってくれる、そしてその笑顔のままお腹減った、と。ご丁寧に音まで付けて。

近くのコンビニに行き、軽く夜食を済ませて、お風呂にはいり、またベッドへ。
明日はゆっくり家でごろごろしよう、と約束をしておやすみなさい。