圭斗の後について、普段入ることのない情報知能センターへと進入した。何やら大事な話があるからと昼放送をやっているときに圭斗が食堂の事務所にやってきたのだ。今じゃダメなのかと聞くと、とても重大な話だから、とその場での明言を避けた。これはよほどのことなのだろう。
 そもそも、大事な話があるからとわざわざこんなところまで来る理由だ。ただ話すだけならそれこそ食堂でもいい。事務所で話せない理由は時間が短いからか、それともノサカがいたからかはわからない。飲み物を片手にロビーのソファに腰掛ける。圭斗は、腰を下ろした瞬間大きな溜め息を漏らす。

「菜月、相当マズいことになった」
「何がどうしたって言うんだ」
「これを見てほしい」