「はー……」
「アオキちゃん、お疲れだねー」
「……本当に。本当ですよ」
「あれっ、「“あ”にイントネーションを置いてください」っていういつものが来ないね?」
「今の依頼者に対する殺意を青山さんに擦り替えてもいいですけど?」
「すみませんでした」
ここは星港市某所にある写真屋。カメラ用具が売っていたり、写真の現像・プリント、VHSテープをDVDや映像ファイルに変換したり、記念写真の撮影などなど、写真に関する業務を行っている店だ。
一件の仕事を終え、机に突っ伏しているのが大学入学と同時にここで働き始めた星大1年生の高山蒼希さん。性格はちょっとキツめだけど腕はすごい。でも子供には泣かれるから専ら機材担当みたいなところがある。