「リーン、おーい」
「どうかしましたか、春山さん」
「近々高飛びすっから2、6頼む」
「わかりました。それ相応の報酬を頼みます」
まさか春山さん、何かやらかしてとうとう国外逃亡を…!?
という風に考えても全く不思議じゃない辺りが何ともなあ。それっくらい情報センターの事務所は物騒なこともあるから何とも。春山さんが目だけで怖い利用者さんを黙らせていたのも何度か見たし。
「みんな、準備はいーいー?」
「はーい」
「それじゃあ、長音から。せーのっ」
あー、と伸ばせるだけ長く音を出す。MMPの発声練習はこの長音のメニューから始まる。
アナウンス部長の三井先輩がみんなの前に立って先導し、残るメンバーはアナウンサーもミキサーも関係なく植え込みのレンガ枠の上に立って声を出す。
サークル棟前のスペースに立つ一本の木と、そのスペースを囲うように築かれた植え込みは放送サークルMMPが構える発声練習の場所。昔からこの場所でこのように練習が行われている。
キュッキュッと、コートで足の動く音。バスケットシューズの擦れるあの音や、ダァンと響くドリブルの音。シュートがリングに吸い込まれれば、パツンとネットの跳ねる音。いろいろな人のそれが重なって、GREENsの音になっていく。
「はーい、それじゃあ一回休けーい」
緑ヶ丘大学バスケサークルGREENsは、大学近くの小学校を借りて活動している大学公認サークル。日曜日も隔週くらいの頻度でやってて、今日はやる方の日曜日。男子も女子も関係なくとにかく入り乱れる感じ。
インフルではないか……チッ
どうもこんばんは、エコです。
例によって日記ではなく週記。
風邪をひきました。
家族がみんなインフルだったので病院に行ってみたら私はただの風邪でした。
ええー……
これはもうあれよ、有給がないのを知ってるのねインフルさんサイドが。
お前さん有給そんなないやろ、インフルで使ったらなくなるでっていう親切心か…!
まあ、風邪っぴきによる体のあれこれで高崎ネタになったんでこれはこれでよし。
さて。
ナノスパのお話をね。書きました。まあよくあるいつもの週末ですね。
ところで早くかき氷の季節にならないかしら。
今年のかき氷はコーヒーの氷だそうで、これは髭の高崎案件じゃないか!
大天使様は甘い物がお好きでさらに人のお金で食べる氷が蜜の味なのでね……
ソフトクリームを載せる模様
て言うか高崎って寒いの嫌いなのにデカいかき氷なんか食べたら活動停止しないのかしら
アルバイトにはシフトの巡り合わせというものも少なからずあるのだと思い知らされる、とある昼過ぎ。いつものようにおはよーございまーすと情報センターの事務所に入ると、いつもは誰かしらお茶を飲んでるのに、姿がない。
そっかー、今日はまだ春山さんも来てないし、林原さんはきっと自習室にいるんだなー。そんな風に思って俺もスタッフジャンパーを羽織ろうと、部屋の奥にあるロッカーの方に目をやった瞬間。
「わ、わーっ!」
「ん?」