ドン底の深海を
漂っているうちに、知らない所へ浮上した
薄暗くて、でも温度が感じられなかった
忘れてしまったよ
感情も
暖かさや愛情なんて、最初から持ち合わせていない
薄い初氷で、手を切るような
冷たさと、流れていく混ざった水と血
深く吸い込んだ血の匂いが嗤いながら、濁った瞳で見つめている
殺したのはずいぶん前なのに
居る場所が光の作った影だとしても、幸せだよ
邪魔ばかり、煩わしい
感慨もないよ
要らないものを捨てて、なにが悪い
すがってる奴のほうが愚かしい
いつかの幼い自分から目を逸らした
見えない呪縛という鎖のがんじがらめを、足掻いてもがいて
引き千切り、前へ前へ
いつも心の中、雄叫びあげて、歯を食いしばり
ここまで来た
虚勢と知識で武装してないと、
その中身は自信無くて、泣きわめいてるワガママな自分がいるだけ
不器用さがさらけだされたら、
またドン底に後戻りだ
それだけは御免だ
私は、都合いいロボットじゃない