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少年の孵化

思い付いたなら、
急いで席を立ち
外へ駆け出そう

拍子に割れた、紅茶の残るカップなんかの
修理代に財布ごと投げつけて

(お客さま、足りません)

なんだってんだ
そんなもの

僕の見出だしたもののほうが
断然価値があるんだ
足りなくても、知るかよ

そんな大切な陶器なら
並べてないで
核シェルターにでも仕舞っとけ

足りないのはお前の頭だ

不味い紅茶出しやがって
陶器に合わねーよ

さぁ、余所見するな
今、見付けたものに向かって走れ

こんなに胸弾むの、どのくらいぶり?
地図なんて要らない
入り組んででも、
突き進めば辿り着くんだ

僕は自由なんだ
僕は自由だったんだ
最初から自由だったんだ
自由だったんだ

自由なんだから
総て

その赤はやわらかく葬られ

水平線の向こうの空は
この街の夕焼けより赤くて

それは爆弾のだったり
たくさんの尊くとも弱者の血だったり

私は涙した
夕焼けに感動して
遠くの赤がなんだって?
そんなのに、
感傷もあるかよ

偽善よか清々しいだろ?
正論だろ?

遠くの赤を見たことあるのかよ?

血の涙は、
まだ止まらない
愛してくれよ

見られてないなら、
私は要らない
アンタらの、その両目も要らないよね

「アイツ嫌い」といいながら
面倒見てる、お人好し

「愛してる」なら、もっと護れよ
意気地無し

大丈夫じゃねえからな
どれだけ『独り』で、
必死に生きてきたと思ってんだ

赤は灼きつき、茶褐色に褪せて
ボンドのように記憶を張りつけ、
離れない

力づくで引き離してみろよ

血の匂いすら、しないだろ?
嗚呼、夕焼け綺麗だ
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