「るぅ、今日ねこみみ?」
「そー!におーとるやろ!」
「おい九州男児」


雑誌撮影の日。
ルナがねこみみ風の髪型にした上で、触れて欲しそうにしてたので、お望み通り触れてみた。
そしたら、見事に方言が返ってきたので、そっちにはアツシさんが触れる。というかツッコミを入れた。

それが面白かったのか、スタッフさんが数人噴き出した。
確かに、九州男児はねこみみなんてしなさそう。
「そげんかとは女子のするこつたい」である。
私も福岡には少し馴染みがあるので、多少の方言は分かる。

でも、上京した今は標準語に慣れてもらわないと。
そう思っていたら、タァさんがねこみみのカチューシャを持って姿を現したので、思わず二度見した。


「あー、なんだ。髪の毛でやったんだー」
「もしかして彼方、ルナにそれ着けさせるつもりだったのかよ」
「んー、好きそうだよなーってさ」
「彼方の趣味かと思ったわ」
「え、俺が着けるの?」
「そっち!?」


思わず私が声を上げれば、アツシさんもゲラゲラ笑ってた。
タァさんが着けるなんて選択肢はなかったな…。


「…でもよく見つけて来ましたね」
「や、差し入れに入っててさー。多分ルナ宛てだと思うんだよね」
「案外、タァさん目当てかもですよ」
「お前なぁ…アツシも笑い過ぎだし」


アツシさんはタァさんがねこみみカチューシャを着けたのを想像したらしく、笑いがおさまらない。


「…っていうかなんでねこみみ?」


どこからともなく。ユンちゃんがタァさんの持っていたねこみみカチューシャを取り上げた。

そうして。


「なんで私?」


そのカチューシャは私の頭上に在る。


「まぁ、妥当だよな」
「女の子は好きそうだもんねぇ」
「深ぃ、よく似合ってるよ」
「ばー!俺の出番!!」


最後に1人なにか言ったが、もう気にしたら負けだ。




というわけで。雑誌の発売日は2月22日です。