「本当に、20分やるのね」
「ああ、何遍も言わせんな」
「それじゃあ魚里班に20分乗せるけど、言ったからにはやり切ること。いいわね」
「へーへー、やりますよっとォ」
宇部が見回りに来た。監査として部の様子を気に掛けなきゃいけないんだろうけど、監視されてるようでいい気はしない。
「相川、生きてるか」
「まだ死んでない」
「相川、フルグラと豆乳ちょーだい」
「食ってもいいけど食うなら俺の分も作ってくれ」
週が明け台風一過の緑ヶ丘大学では、荒れ果てた学内の清掃から始まった。大学祭はもう来週。だけど荒れ果てた構内を元に戻さないと、とても次の段階に進めるような状態ではなかった。