【ふぁんそんテクニック・運動の感覚・2/和気の気功観・気功論・16】
?、運動の感覚を体感する
1、すわり金魚
能動的、意識的に動かすところは次の四カ所です。
?肩のライン(首の付け根、第七頸椎)
?胸のライン(肩甲骨の下あたり、第七胸椎)
?ウエストライン(へその真後ろ、命門あたり、第三腰椎)
?坐骨の先端(イスや座布団、床に着いているところ)
*これは〔すわりイルカ〕でも同じですので覚えておいて下さい。。
以上の四箇所を、それぞれ一ヶ所ずつ、ゆっくり時間を掛けて、?から?まで順に動かしていきます。
そうしながら、その動かしているラインより上の椎骨(首の骨や背骨、腰骨)の動き、独りでに揺らされている動きを体感していきます。
その体感は、単に揺れているという感覚の体感ではなく、それらの脊椎がどんな形で揺れているかを体感するのです。
内観という言葉がありますが、正に骨の形を感覚で観ながら体感していくのです。
動かすポイントは、頭のてっぺんを残した状態で?なら肩先を、?なら胸の横を、?ならわき腹を横に突き出すようにして、それぞれのラインを水平に滑らせ、頭や顔が横に引っ張られていき、水平の動きが止まった後、それより上の脊椎が真っ直ぐに戻る前に、反対側に向かって動かすようにすることです。
頭のてっぺんが動かしている脊椎(椎骨)より外に出ないようにしましょう。
$やSのように揺り戻すような動きにして、メトロノームのような形(∇)で動かないようにすることです。
●すわり金魚
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【ふぁんそんテクニック・運動の感覚/和気の気功観・気功論・15】
?、運動の感覚を体感する
運動の感覚の練習には、すわり金魚、すわりイルカ(脊椎)、腕わかめ、蝶の羽ばたき、羽回しの四つがありますが、まず、その基本原理を押さえておきます。
それは単純で、体の一部を能動的に動かし、その能動的な動きによって動かされている受動的な動きを体感するということです。
動きを体感するための体性感覚は、基本的には自分がどんな姿勢をしているのか、どんな動きをしているのかを感じる感覚で、体中の筋肉の収縮具合や関節の曲がり具合などを脳に伝えて、自分が指令した動き通りに体が動いているかどうかを確かめるための感覚です。
私たちが起きて活動している間、食事をしたり、炊事や掃除をしたり、様々な仕事や趣味に取り組めるのも、この運動の感覚を体感する体性感覚があるからで、普段は指令する側の脳も感覚を受け止める側の体性感覚も殆ど無意識に行なわれていて、意識的に体性感覚を用いるのは、スポーツ選手やダンサーなどが自分のフォームや姿をチェックする時くらいです。
しかし、私たちが開発したい体性感覚は、この意識的な動きを体感する体性感覚ではありません。
〔ふぁんそん〕をもたらすためには意識的な脳の働きを抑制し、脳波をα波にしていくことが必須の条件だからです。
そこで発見したのが、能動的に動いている動きの感覚ではなく、そのことによって動かされている動きも体感できるということでした。
この動かされている動きを体感できるのも体性感覚の働きで、この脳からの指令のない動きを体感する感覚の開発こそが日常の世界と気功の世界を分ける分岐点になるのです。
ですから、これから練習する〔すわり金魚、すわりイルカ(脊椎)、腕わかめ、蝶の羽ばたき、羽回しの四つの練習においては、常に、受け身的に動かされている動きを体感するようにして下さい。